自然と調和する家

query_builder 2024/05/01
設計
自然の力

茨城県の太陽の恵みを受けた建築は、新しい時代の幕開けを告げています。太陽光発電や太陽熱利用システムが、化石燃料からの脱却と、エネルギー消費とCO2排出の削減に貢献しているのです。県内では、太陽光発電の普及が全国平均を上回り、年間発電量は約1.5億kWhにも達しています。

しかし、自然エネルギーだけでは不十分です。建築物の設計は、気候や環境に適応させることが重要であり、パッシブデザインがその鍵を握っています。建物の形状や窓の配置、断熱材や日除けの工夫を通じて、自然の恵みを最大限に活用し、快適な室内環境を実現します。パッシブデザインは、エネルギー効率と居住性の向上だけでなく、建築物の美観と個性をも際立たせるのです。

パッシブデザインを成功させるには、正確な気象条件の理解が不可欠です。気象庁や環境省から提供される日照や気温などのデータを解析し、建築物の設計に最適な条件を見極めることが求められます。

日当たりは、居心地の良い住まいを実現する上で欠かせない要素です。窓の配置に加えて、敷地や周辺環境も考慮に入れる必要があります。南向きの窓は日当たりが良いものの、夏場は過剰な日射によって室内温度が上昇するリスクがあります。日除けや遮光カーテンを使用することで、快適性を保つことができます。一方で、冬場は日射が少なく、断熱性能や暖房システムが重要になります。

パッシブデザインは、設計プロセスにおいて有効な手法です。気象データと自然エネルギーを活用し、地域に適した設計を行うことで、エネルギー効率と快適性を高めることが可能です。



しかし、近年は地域の気象特性に合わせた家づくりが軽視される傾向にあります。流行に流された「軒も庇もない箱型の家」は、実用性に欠ける問題を抱えています。雨が吹き付ける方向の窓を開けると室内に雨が侵入し、窓周りのコーキングは劣化しやすく、外壁からの雨漏りのリスクも高まります。庇がないと、夏は直射日光が部屋に入り込み、室温が上昇するため、暑さを避けることができません。

家づくりは、一時的な感情に左右されるものではなく、40年、50年という長期間にわたって使用されるものです。そのため、将来の状況を見据えた設計が求められます。雨の多い地方では、軒の出を深くすることが基本であり、これはパッシブデザインの原則であると同時に、スタンダードなデザインでもあります。

パッシブな特性を持ちつつも、標準的な要素を兼ね備えた住宅は、長期にわたる快適な居住空間としての理想を体現していると考えられます。このように、茨城県の太陽エネルギーを活用した建築は、持続可能な未来への一歩となるでしょう。


関連サイト:パッシブデザインの特徴とは|パッシブ設計で抑えておきたい要素、メリット・デメリット

よくある質問

  • 杉板外壁とはどのようなものでしょうか?

    杉板外壁は、日本の伝統建築に深く根ざした素材であり、美しさと機能性の再評価が進んでいます。特に地元産の杉板は、地域の気候に適しており、例えば近所の神社では長年にわたり手を加えずに美しさと耐久性を保っています。杉板外壁はその自然な木目の美しさが際立ち、外観に温かみを与えます。さらに、杉は再生可能な資源であり、環境に優しい素材です。外構に石材や植栽を組み合わせることで、自然と調和した風景をつくり出します。このように、杉板外壁は歴史的な実績、美しさ、機能性の点で現代建築において非常に魅力的な選択肢です。安心してお選びください。

  • 床下エアコンとはどのようなものでしょうか?

    床下エアコンは、建物の床下に設置され、家全体の温度を均一に保つエアコンシステムです。市販の壁掛けエアコンを利用し、一つの空間として温度を管理するため、部屋ごとの温度差をなくし、移動時の不快感を軽減します。特に冬場には、温度変化による健康リスクやヒートショックの危険性を減少させ、安全で安心な室内環境を実現します。市販の壁掛けエアコンを使用することで設置費用を抑えられ、エネルギー効率の高いものを選ぶと運用コストも低くなります。また、設置や交換が簡単でメンテナンスもしやすいという利点があります。こうした床下エアコンは、快適な室内環境を保つための経済的かつ効果的な方法であり、住まい全体の温度を一括して管理し、快適さと健康を両立させる重要なシステムです。

  • パッシブ設計とはどのようなものですか?

    パッシブ設計とは、自然の力を最大限に活用して快適な暮らしを実現するデザインです。例えば、夏には深い庇や適切な植栽が直射日光を遮り、涼しい日陰を作ります。冬には低い太陽の光が部屋の奥まで届き、温かい陽光が室内を包みます。季節ごとの太陽の高さを考慮して軒の出や植栽を計画することで、一年中快適な住環境が整います。さらに、家全体に風の通り道を設計し、窓を開けることで季節ごとの風触りや匂いを楽しめます。風がもたらす自然の音や香りが心を癒し、日々の生活に潤いを与えます。春には新緑の香り、夏には木陰の涼しさ、秋には紅葉、冬には陽だまりと、四季折々の自然を楽しむことができます。

会社概要

運営会社 有限会社 蜻蛉住宅設計事務所

受  賞  歴

第8回日本エコハウス大賞「奨励賞」

事業内容

提案型木造住宅の設計・施工

基本概念

建築思想|ウェルビーイング住宅

設計手法|五感に響くパッシブ設計

標準性能|UA値0.34、C値0.5、許容応力度計算+耐震等級3

主断熱材|セルロースファイバー[デコス

全館空調|床下エアコン(階間、小屋裏)

換気方式|24時間全熱交換型換気システム[sumika

厳選素材|八溝杉、山武杉、ドイツ漆喰、大谷石、鉄平石

助成制度|GX志向型住宅(160万円)

営業地域

茨城県南東部、千葉県北東部

設  立

平成17年4月1日(2005年)

資  本  金

500万円

ご連絡先

[e-mail]info@tombowhouse.jp [tel]050-3580-9854(IP)

免  許

設計事務所 茨城県知事登録 第B4806号(0204)

建設業 茨城県知事許可(般-02)第33240号

登  録

地盤保証 ジャパンホームシールド A14582
瑕疵保証 日本住宅保証検査機構 A8100726

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