住まいのSDGs

query_builder 2024/12/01
お知らせ
住まいのSDGs

気候変動に対応した仕事に資金を振り向けるべきだとドイツのメルケル首相が述べたことは、日本政府の骨太方針とは異なるビジョンです。パンデミックからの経済回復を支援する際、人間だけでなく自然も考慮した未来を目指すという彼女の考えは、世界がより明るく持続可能な未来に向かって動き始めていることを示しています。私たちは建築物(住宅・店舗・施設など)を専門としており、「自然主義」というコンセプトで自然と調和する仕事を行っています。今回は、SDGsをテーマに、私たちの仕事の取り組みをご紹介します。第一線で活躍する方々の努力によって、未来はより良くなっていきます。



目標1|貧困をなくそう

日本の住宅は欧米に比べて性能が劣り、断熱や省エネに問題があります。たとえば、日本のハウスメーカーが目指すZEH基準(地域区分5)の断熱性能は、欧米の基準よりも低いです。欧米では0.43~0.36W/m2Kという高い断熱性能を実現していますが、日本では0.60W/m2Kしかありません。この差は大きく、室内の快適さを保つために空調を多用し、エネルギーを無駄に消費します。電気代の高騰や気候変動の影響を考えると、住宅で困窮する世帯が増える危険性があります。それを防ぐためには、欧米以上の高性能住宅を広めることが必要です。


目標2|飢餓をゼロに
世界には飢餓に苦しむ人々が約8億人もいます。それは9人に1人が飢餓状態ということです。一方で、日本では食べ物を捨てる食品ロスが問題になっています。世界の4分の1の人々は栄養不足で、気候の変動や紛争の続発、経済の停滞などが原因です。日本では想像しにくいことですが、飢餓から身を守るために自給自足を目指す人々もいます。小さな畑を作ってトマトやキュウリなどの野菜やパセリやシソなどのハーブを育てることで、料理に色と味を加えることができます。収穫した野菜を保存食にすることもできます。

目標3|すべての人に健康と福祉を
健康とは、病気や弱りがないだけでなく、身体的、精神的、社会的に充実している状態です。人種や宗教、政治信条、経済的・社会的条件にかかわらず、最高水準の健康を享受することは、すべての人々の基本的人権です。しかし、日本では省エネ基準が低く、健康に悪影響が多くあります。[目標1]で述べたように、気密・断熱性能が不十分な住宅では、カビやダニによる室内空気の汚染や、夏の熱中症、冬のヒートショックなどが発生します。欧米では冬季の室温は21℃が基準で、断熱性能が悪いと16℃以下になると改修を命じられることもあります。刑務所でも暖かい居住環境が保障されており、人権問題として重視されています。私たちは欧米の住宅設計を参考にしています。

目標4|質の高い教養をみんなに
教育を受けられない子どもたちの問題に取り組む活動です。日本では中学校まで義務教育を受けられるのが当たり前ですが、世界には学校や先生がない、お金が足りない、家族のために働かなければならない、病気や戦争で学ぶことができない子どもたちがたくさんいます。この活動は、そんな子どもたちに教育の機会を提供することを目指しています。日本では、住まいの教育が不十分で、住まいの良し悪しを判断する力が低いという問題があります。この活動は、住まいに関する正しい情報を広めることで、住まいの教育を促進します。

目標5|ジェンダー平等を実現しよう
日本は女性の社会進出が困難な状況にあり、世界経済フォーラムの報告書でG7の中で最下位にランクされているが、HeForSheキャンペーンのようなジェンダー平等を目指す取り組みや働き方改革を通して、性別を問わず人権を尊重し、個性と能力を発揮し、誰もが活躍できる社会を作ることが必要であり、住宅産業でも性別に関係なく働きやすい環境を整えることが人手不足の解決に役立つと考えられます。

目標6|安全な水とトイレを世界中に
水は生命に必要な資源ですが、世界では多くの人が汚染された水を飲んでいます。水不足や水の不公平は紛争の原因にもなります。日本でも気候変動によって水不足が起こる可能性があります。私たちは節水や水資源の管理を行う必要があります。

目標7|エネルギーをみんなにそしてクリーンに
二酸化炭素は温室効果ガスの主な種類で、化石燃料の使用によって増加しています。二酸化炭素は地球の熱を吸収して大気を暖め、地球温暖化を引き起こしています。日本は2050年までに二酸化炭素をゼロにする目標を掲げ、クリーンエネルギーの導入に努めています。

目標8|働きがいも経済成長も
私は、働き方改革が社会全体の発展につながると考えています。働き方改革とは、効率的に仕事をし、休日を増やして人生を充実させることです。休日が増えれば、幸福度が高まります。幸福度が高まれば、仕事の質も上がります。仕事の質が上がれば、貧困や飢餓の問題にも取り組めます。私は住宅業界で働いていますが、この業界では休日が少ないです。しかし、建物の造り方の合理化やITによる情報処理などのシステム化によって、無駄な時間を省きながら高品質な住宅建築を実現できると思います。システム化によって、休日を増やすことができます。休日を増やすことで、社会全体の発展に貢献することができます。

目標9|産業と技術革新の基盤をつくろう
私たちは家庭に必要なインフラと住宅建築という、雇用や経済、社会に大きな影響を与える産業に携わっています。災害対策や環境問題にも対応する技術を開発し、社会に貢献しています。仕事を確実にこなし、技術基盤を構築することで、次の成長段階へと進みます。

目標10|人や国の不平等をなくそう
私たちは、地球規模の課題に対処するための指針であるSDGsの理念に賛同し、現在の世界経済が生み出す格差や貧困、不公平を解消するために努力します。建築の現場で、人々の暮らしやコミュニティ、文化を豊かにする建築を提供することで、SDGsの達成に貢献することをお約束します。

目標11|住み続けられるまちづくりを
長く住める住宅は、建物の品質や機能性が高く、家族の愛着や財産としての価値がある住まいです。このような住宅は、地域の景観や文化を守り、環境にも配慮します。長く住める住宅は、人生100年時代にふさわしい住宅です。

目標12|つくる責任、つかう責任
建築廃材は環境に大きな負担をかけます。そのため、建てた家を大切に使い、寿命を延ばすことが重要です。その一つの方法として、地産地消の原則に基づいて建築することが挙げられます。近隣から必要な素材だけを調達することで、無駄なエネルギーや廃棄物の発生を抑えることができます。また、木・紙・石・土などの自然素材を多用することで、建物のメンテナンスが容易になります。自然素材は修理やリサイクルが可能であり、長く住まいを維持することができます。一方、工業製品で作られた建物は、壊れやすく修理が困難です。スクラップ&ビルドのサイクルに陥り、メンテナンス費用や環境負荷が増大します。さらに、トレンドや最新機能に左右される建物は、時代の変化に対応できません。柔軟性や持続性のある住いの設計が求められます。

目標13|気候変動に具体的な対策を
住宅をつくるうえで、環境へ与える負荷を極力減らすことが大事です。そのためには、二酸化炭素の発生を抑えることが重要です。二酸化炭素は、遠くの場所から資材を運んで来ることや、資材の加工過程で多く発生します。そこで、建築地から近い場所で調達できる資材や、自然素材などの加工が少ない素材を優先することが効果的です。例えば、近くの森林からの木材の調達は、油の使用量を減らすだけでなく、日本の山を活性化させることにも繋がります。木を植え、木を伐り、建物をつくるというサイクルは、温室効果ガスを効率的に固着させることになり、地球温暖化の抑制に貢献します。木を上手に使うことは、環境に優しい住宅づくりの鍵です。

目標14|海の豊かさを守る
海洋環境は私たちの生活に欠かせない資源ですが、汚染によって破壊されています。海洋汚染は海洋生物や水質、人の健康に悪影響を及ぼします。海洋環境を守るためには、原生林の保全が重要です。原生林は海中の植物プランクトンを育み、豊かな海と地球の環境をつくります。私たちは原生林の保護団体やボランティア活動に参加するなどして、海と森に感謝し、共存することができます。

目標15|陸の豊かさを守ろう
森林は、私たちが呼吸する空気や飲む水、そして食べる食べ物など、生命を支える重要な役割を担っています。地球上の約16億人が森林から生活の糧を得ており、世界の貧しい人々の約75%は、土地の荒廃によって直接的に影響を受けています。しかし、森林がもたらす豊かさは人間だけに限られているわけではありません。陸上の動植物や昆虫の80%が森林を住みかとしており、森林は多様な生命の宝庫と言えます。建物に使う木材は、森林認証(FSC®, PEFC, SGEC認証)されたものを選びましょう。これらは適切に管理された認証森林から生産された木材であり、森林や林業の持続的な発展に貢献し、地域活性化や循環型社会の実現につながります。

目標16|平和と公正をすべての人に
家は住む人の生命・財産を守り、健康で豊かな生活を送るために必要なものです。地震に強く、寿命も長く、快適な生活を送ることができる家を目指すのは、家づくりの基本です。誰もが納得するでしょう。しかし、それだけでは十分ではありません。最近は環境問題が重要視され、家づくり自体が環境にやさしいかどうかもチェックされるようになっています。家づくりの方法によっては、環境に良い影響を与えたり、悪い影響を与えたりすることがあります。例えば、国産材を使うことで、山林の再生と活性化を促し、二酸化炭素の排出を減らすことができます。このような知識を持ち、理解を深めることが、住まいに対する幸せや日々の活力につながります。

目標17|目標のために協力するパートナーシップ
日本の木材の利用率を様々な分野で高めることが注目されています。その一つの方法は、製造や運搬で環境に負担をかける鉄に代わって、木材を使うことです。例えば、中大規模の建築物では、鉄骨の代わりに木材を使う取り組みが行われています。最近では、木造建築の技術が進歩しており、海外ではビルまで建てられるようになっています。大量の木材を使うことで、二酸化炭素の吸収にも貢献できます。また、製品や梱包材に使われるプラスチックやビニールを減らし、環境に優しい製品を選ぶことも、環境負荷を低減する方法です。私たち一人一人が意識を変えて行動すれば、世の中はより良くなるはずです。

よくある質問

  • 杉板外壁とはどのようなものでしょうか?

    杉板外壁は、日本の伝統建築に深く根ざした素材であり、美しさと機能性の再評価が進んでいます。特に地元産の杉板は、地域の気候に適しており、例えば近所の神社では長年にわたり手を加えずに美しさと耐久性を保っています。杉板外壁はその自然な木目の美しさが際立ち、外観に温かみを与えます。さらに、杉は再生可能な資源であり、環境に優しい素材です。外構に石材や植栽を組み合わせることで、自然と調和した風景をつくり出します。このように、杉板外壁は歴史的な実績、美しさ、機能性の点で現代建築において非常に魅力的な選択肢です。安心してお選びください。

  • 床下エアコンとはどのようなものでしょうか?

    床下エアコンは、建物の床下に設置され、家全体の温度を均一に保つエアコンシステムです。市販の壁掛けエアコンを利用し、一つの空間として温度を管理するため、部屋ごとの温度差をなくし、移動時の不快感を軽減します。特に冬場には、温度変化による健康リスクやヒートショックの危険性を減少させ、安全で安心な室内環境を実現します。市販の壁掛けエアコンを使用することで設置費用を抑えられ、エネルギー効率の高いものを選ぶと運用コストも低くなります。また、設置や交換が簡単でメンテナンスもしやすいという利点があります。こうした床下エアコンは、快適な室内環境を保つための経済的かつ効果的な方法であり、住まい全体の温度を一括して管理し、快適さと健康を両立させる重要なシステムです。

  • パッシブ設計とはどのようなものですか?

    パッシブ設計とは、自然の力を最大限に活用して快適な暮らしを実現するデザインです。例えば、夏には深い庇や適切な植栽が直射日光を遮り、涼しい日陰を作ります。冬には低い太陽の光が部屋の奥まで届き、温かい陽光が室内を包みます。季節ごとの太陽の高さを考慮して軒の出や植栽を計画することで、一年中快適な住環境が整います。さらに、家全体に風の通り道を設計し、窓を開けることで季節ごとの風触りや匂いを楽しめます。風がもたらす自然の音や香りが心を癒し、日々の生活に潤いを与えます。春には新緑の香り、夏には木陰の涼しさ、秋には紅葉、冬には陽だまりと、四季折々の自然を楽しむことができます。

会社概要

運営会社 有限会社 蜻蛉住宅設計事務所

受  賞  歴

第8回日本エコハウス大賞「奨励賞」

事業内容

提案型木造住宅の設計・施工

基本概念

建築思想|ウェルビーイング住宅

設計手法|五感に響くパッシブ設計

標準性能|UA値0.34・C値0.5・許容応力度計算+耐震等級3

主断熱材|セルロースファイバー[デコス

全館空調|床下エアコン(階間、小屋裏)

換気方式|24時間全熱交換型換気システム[sumika

厳選素材|八溝杉・山武杉・ドイツ漆喰・大谷石・鉄平石

助成制度|GX志向型住宅(160万円)

営業地域

茨城県南東部、千葉県北東部

設  立

平成17年4月1日(2005年)

資  本  金

500万円

ご連絡先

[e-mail]info@tombowhouse.jp [tel]050-3580-9854(IP)

免  許

設計事務所 茨城県知事登録 第B4806号(0204)

建設業 茨城県知事許可(般-02)第33240号

登  録

地盤保証 ジャパンホームシールド A14582
瑕疵保証 日本住宅保証検査機構 A8100726

NEW

  • 160万円の補助金でお得に!GX志向型住宅で始める新しい暮らし。

    query_builder 2025/01/17
  • ペットと共に暮らす幸せな空間づくり。

    query_builder 2025/01/17
  • 見えない危険~家庭内のカビとその健康リスク。

    query_builder 2025/01/16
  • 家を守るための湿度管理~結露とカビからの解放。

    query_builder 2025/01/15
  • 健康住宅の未来~断熱性能がもたらす快適性と健康。

    query_builder 2025/01/14

CATEGORY

ARCHIVE