価値観>木が愛される理由【茨城・注文住宅】
ひっそり静まりかえった森の中を歩いていると、心が穏やかになる。
スタイリッシュなスチール製のものもいいが、ダイニングテーブルはやはり木製にしたい。生まれて間もない子どもには、木でつくった玩具を選んであげたい。趣味の世界といわれればそれまでですが、私たちは知らず知らずのうちに、木を求め、木に迎えられる生き方を選ぶ生き物なのかもしれません。
ヨーロッパには石造りの家もありますが、日本で住宅といえば、古くから木でつくられた家。けれど、建築技術の発展にともない、ここ数十年は工業化された無機質な建築建材がずいぶんおおくなりました。
しかし、今また木の家の素晴らしさが見直されつつあります。
「内外装に木を多用した木造の住宅」ただそれだけのことなのに、そこには心地よい暮らしを約束する秘密がたくさん隠されています。
自然に包まれる心地よさ人を取り囲む空間が自然の素材でつくられている。これが木の家最大の魅力です。森の中で大きな木の下で昼寝をしている自分の姿を想像してみてください。のんびりと癒されるひととき。それが木の家で過ごす毎日です。
「やわらかさ」という優しさ木は鉄やコンクリートと違い、住宅に使われる材料のなかでは群を抜いて軟らかな素材です。子どもたちを走り回らせてもケガの心配が少ない。お年寄りが転んでもおそらく大丈夫。やわらかく優しい素材の恩恵が享受できます。「風合い」の変化が楽しい時間の経過とともに、一枚一枚の木の板には独特の風合いが生まれます。室内に張った木の板なら、白っぽい部分は飴色に。赤っぽい部分は落ち着いた茶系の色に。
ただ劣化していくだけの工業製品とは根本的に異なる美点です。
木は軟らかいだけに、キズもつきやすい素材です。けれど、生活のなかで自然にできたキズは、家族と過ごした「時間の刻印」ともいえます。家族が時を重ね過ごした歴史が、ひっそりそこに刻まれている。